そもそも無症状の頭部MRI検査は必要なのか?〜健康ビジネスの餌食になる人々。
こんにちは、
相武台脳神経外科 加藤貴弘です。
私は、医師として、外来業務という仕事を
ほとんど経験しないまま開業しました。
そのため、入院中の方と、
まだ大きな病気をされていない方の空気感の違いに
最初は正直言って戸惑いました。
しかし、約4年外来業務を
経験させていただき、
少しずつ、見えてきたことがあります。
そして、やはり、いままで、匙を投げずに
当院へ通って来ていてただける患者さんに
大病して、つらい経験をしていただきたくない
という気持ちは常に持っています。
そのため、ついつい通院患者さんには、
「見えてきたこと」を
漏らしてしまっていました。
私が、ひと月に新患者さん 約350人
再来患者さん 約1200人以上
診察させて頂いている中で
見えてきてしまったもの。
50歳以上になって大病する方と
病気をされない方の決定的な違い。
これは、おそらく大学の医師は、
わからないと思います。
(なぜなら、病気を研究しているから。)
私も、勤務医時代には、気が付きませんでした。
それは、、、
例えで出すとイメージがつきやすいかもしれません。
例えば、
倒産寸前の、会社にも当てはまります。
倒産寸前の会社は、
会社幹部と、
社員のコミニュケーションがうまく行かなくなる。
現場レベルでの問題が、上層部に上がってこなくなる。
問題が下部で膨れ上がる。
気がついたら、
その問題は、対処不能となっている。
家庭にも当てはまります。
お父さんは、バリバリのサラリーマン。
給料は、うなぎのぼり。
それに伴い、残業、出張の嵐。
帰宅して家族と夕食をともに出来るのは良くて月に1回。
お父さんは、大変。
家族のために頑張るといつも自分に言い聞かせる。
しかし、現実は、
奥さん、子供の心は、いつのまにか離れ、
なにかのきっかけで大げんか。
家庭崩壊。
大病する方のパターンも実は、同様です。
頭の中の体のイメージと
実際の体が解離している。
52歳の方の頭のなかでは、
自分の体の認識が、
40代の体のつもりに無意識でなっていて
ばりばり頑張る。
でも、体は、52歳。
そのギャップに肉体は、きつい思いをしているが、
けなげに、「体」は、なにも言わずに頑張る。
しかし、疲労は着実に体内に蓄積し、
何かのきっかけで大きな症状。
症状ならまだよいが、
病気を発症してしまうことが多々ある。
つまり、病気になっている人は、
「体の調子を、
つかむことができなくなっている。」
それは当然です。
毎日毎日私達はどのような
思考パターンで生活しているでしょうか?
〜
体だるいけど仕事休めないし。
頭痛いの我慢して出社しよう。
仕事はじめたらこの体のだるさ忘れるだろう。
めまいするけど夕食作らなくちゃ。
肩凝っているけど、子供だっこして家まで連れて帰ろう。
〜
頭の思考回路がほとんど全て、
体からの声を無視、抑圧するような、
思考習慣になってしまって
過ごされている方がほとんどでは、
ないでしょうか?
そうであれば、
その思考習慣が何十年も継続すれば、
体からの声が、
頭に届かなくなるのは、当然ですね。
その状態では、
体の中で病魔が居座っていても気が付きません。
もう、思い切って言ってしまいます。
中年以上で病気になる理由。それは、
「体の調子が、とれなくなっているから。」
この言葉に集約されると思います。
体の状態とは、4次元つまり、時間軸をいれた、
「流れ」であり、
「流れ」の方向性、
「調子」をつかむことができれば病気になるはずがありません。
なぜなら、病気は突然やって来るものではないから、
流れがあり、前もって必ず予兆があるのです。
検査結果では、予兆はわかりません。
病気の「発症」しか検査できないのです。
そのため、
当クリニックでは、1日1回〜2回
体の調子をつかむ時間を数分とるように
指導させて頂いています。
それを行うことで、
病気にならないのなら、
なんの不安もありませんよね。
普通に無料で、
簡単に不安は解消できるのです。
調子が分からない人だけが、
健康ビジネスの餌食にされ、
無駄金を多く巻き上げられている現実です。
体の調子が、分かる人間からすると、
馬鹿らしすぎる現実です。
そこで、質問を受けました。
「今まで、体に無理してきて、
もし頭に未破裂脳動脈瘤とかできていると怖くないですか?
脳ドック受けたほうが良いですか?」
答え、
「何のために検査をするのかという
目的にもよりますが、
検査をすることで、
病気への不安は解消されないし、
動脈瘤が見つかれば
もっと不安は大きくなります。
出血予防の手術をするにしても、
非常に悩みますし手術に踏み切るには
大きな覚悟が必要です。
それぞれ、医療の利用の仕方の問題ですが、
ちなみに、私自身は今のところ、
脳ドックを受ける気はありません。
なぜなら、体の調子をとろうとできることはしているし、
たえずその能力を向上しようと日々努力しているから。
たとえ今、私の頭の中に脳動脈瘤があっても、
自分の体の調子がわかっているので、
動脈瘤を出血させてしまうほど
自分の体の調子を狂わさないと自分自身では思っているし、
その上で、出血したのなら、そうなることが、
自分の役割、なのだ。と
腹が決まっている。
検査しても病気への不安は解消されません。
なぜなら検査は、その時点での体の状態に過ぎないから。
その時点で良くても、いま悪い方向へ進んでいるのなら、
しばらくしたらきっと病気になる。
その時点で悪くても、
自分の調子をしっかり認識して
体の調子の流れを良い方向にむけていれば、
数年後には必ずよくなります。
人間の体の健康は、「流れ」で捉えると不安はなくなります。
対象の捉え方を間違うといつまでも問題は解消されません。
健康診断以上の検査を受ける受けない、あくせく悩む前に、
自分の体の調子を正確につかむ習慣を身につけたほうが、
基本的な問題解決になるし、
様々な利権団体によるプロモーションに振り回されなくてすみます。
人間として単純な話だと私は考えます。」
蛇足。
とはいうものの、
お腹を空かした1000人の人間が、
砂漠にいて、それぞれの人間に
1万円分の食料を今すぐに販売するのと、
1000万円を元手に、
1000人の力を合わせて
農地を作る指導をする仕事の
どちらが受け入れられやすいかを考えると、
単純に、人間は目先のことしか
飛びつかないことが多いから、
健康ビジネスのおいしいカモにされるし、
カモにされていることすら気づいていません。
すぐに、食料を売ってくれてありがとう。と
カモにされている上に、感謝までしてしまうのが、
人間の悲しい現実です。
バランスの問題で考えると、
理念よりも先に利潤を追求しないと、
成り立たない、
大企業には、良心など、存在しないと、
まず極端に考えたほうが、
人間的には、
まっとうな選択がいろいろできるとは
個人的に思います。
いま、ビックネームだから、信頼できるという、
パブロフの犬ではないですが、
変な条件反射に、なってしまっている人が、
自分も含めて多い気がしましたので、
極論を書いてみました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
治療範囲 | 保険点数 | 自己負担割合 3割 | 自己負担割合 1割 |
身体の深部にある臓器 | 9,000点 | 27,000円 | 9,000円 |
身体の表面に近い臓器 | 6,000点 | 18,000円 | 6,000円 |
「何のために検査を受けるのかという目的」
早期発見、早期治療というと聞こえはいいですが、それが体のために良いのか疑問です。
そうなった原因には目を向けず、検査の結果だけに踊らされてしまう気がします。
A様 ありがとうございます。まずは、自分自身と体の向き合い方がきちんとあることが前提で、その上での検査結果はすごく重要な意味を持つと思います。
人生を生きて来て『自分の身体の声を聴く』という考え方、
また自分の中の『流れを知る』という感覚はほとんど世に伝わっていないと
感じます。
こういう症状だからこの薬(サプリ)を飲むと即改善されます!!!
そんな広告がTVやインターネットにはびこっています。
『今、病気の根源が見つかったけれど、数年経たなければ発症しない』と
医師に言われたら、もう頭の中は心配と不安で一杯になってしまいます。
(私自身もそうでした)
ですが、それを自分自身で改善していく、
身体が必要としている『流れ』に寄り添って見つめなおして行くことの重要さを
改めて感じます。
みんみ様 ありがとうございます。体のマネジメントは船の舵取りに似ていると思います。船はすぐに直角にまがれませんが、左に行きたい場合は、少しずつ方向を変えていく、体の意識もそんな感じですね。
具合が悪いと病院に行き、検査やお薬で何となく安心して症状の改善を待つのみでした。日頃の自分の身体についての変化を感じて生活を見つめ直していきたいです。
確かに仰るとおりだと思います。
”心はいつまでも少年のまま”と美談のように言われていますが、
その中でいつまでも健康でやりたいことをやり続けられている人は
実はご自分の身体の調子もきちんと管理されていて、
『今まで通りに身体が動かないが、以前と同じようになるだけ近づける』
努力をされている=身体の流れ・調子を自己管理されてるのだと思います。
私自身、必要以上に緊張する出来事ややらなければならないことに直面すると
直後に首や肩が硬直し頭痛がします。
身体や心がその状況に即して無かった場合が多いです。
それを我慢し続けることは、自分の身体に対して不義理だと思いました。
みんみ様 ありがとうございます。いつも動いてくれている体に感謝したいです。
新しく開業したばかりの病院行くと検査ばかりされる。
と言う話は良く耳にします。いくら最新の機械を入れ、患者様に苦痛なく検査が出来るとアピールしていても、
その最新の機械代を払うため、あるいはもっと設備投資
するため、結局必要性のない検査をするのであればそれは苦痛を与えているのです。
患者様にとって最善な事は何か?
不要なMRI検査も含め上記のような現代医療
常にいろんな角度から考察しないと本来の目的を見失ってしまうので注意が必要だと思います。
しげとも様 ありがとうございます。おっしゃるとおり本来の目的を見失わないようにしたいと思います。
しげとも様ありがとうございます。本当に必要なことをきちんと行っていきたいです。
体の健康は「流れ」
生きていると、良い時と悪い時と波があります。
体の状態も「流れ」と捉えられたら、たとえ重病だとしても、いつかは良くなることを信じられると思いました。
体からの声を聞き逃してしまうなんて思考習慣は怖いですね。
毎日、同じような思考回路でいると変調に気がつくことができないので、1日に1回でも自分の体を見つめ直す時間を作っていこうとおもいます。
自分自身の体の調子が分かっていて、日々調子を整えようと努力していれば、
症状もないのに検査を受ける必要はないという考えに私も同感です。
かえってその結果次第では、精神的に悪影響となり、
クヨクヨ悩みすぎるうちに悪化する可能性は大きいと思います。
若いころ時々症状が出て、それは自分の体を気遣っているサインだったと思われますが、
怠けごごろから来ているとか、甘えているとか、自分を責めて厳しすぎる所があったと反省しました。
年齢を考え、少しは自分に優しくしても良いと思わせて頂けるブログでした。
自分の年齢はもう40歳半ばですが…
30歳の時と、同じように頑張らせている自分がおります。
そのせいか? アトピーがなかなか改善できません。
もう少し 自分の体の調子をつかみ コントロールできるようになれたら
アトピーも克服で来るのかなぁと先生のブログを拝見してから思えるようになってきました。
桂麻各半湯様 ありがとうございます。アトピーが一つの指標になってくれていますね。ありがとうございます。
身体の声に耳を澄ましていればわかる病気の予兆も、無視したり、軽視すると手遅れになってしまう。
不安を感じると、とにかく検査をしようとしますが、たしかに予兆はわかりませんね。
発症、しかもある程度進んでからでないと分からなかったりすることもある。
これには自分にもいくつか思い当たることがあります。
「忙しいから」とか「たいしたことないのでは」と、はぐらかすのをやめなくては、と思いました。
「自分の体の調子を正確につかむ習慣を身につける」ことができれば、不安感も減り、無用な検査や健康ビジネスに踊らされることもなくなるのかもしれませんね。自分の外にばかり目を向けるのではなく、自分自身に目を向けて行きたいと思いました。
病気になりたくないからいろんな検査をして、何か見つかったら片っ端から治療していくことは、本当によいことなのか、疑問に思います。
症状がないのであれば、その時を楽しく過ごす。その代わり、ちょっとでも不調があったとしたら、自分で調整していくようにすれば、病院にかかることは少なくなると思います。
ひどくなる前に見つけること、さらには、そうならないように毎日自分の調子を把握する。自分のこと、自分の体のことは自分で責任を持って生きていきたいと思います。