「感覚」を信じるな!
こんにちは、昨日より相武台脳神経外科も休診となっております。
さわやかなGWの日々で気持ちがよいですね。
本日のお話
①ヨガインストラクター養成コースにて講義報告
②健康の定義、私の立ち位置の明確化
さて、休診日ですが、個人的には、すこし仕事がつまってしまいました。(泣)
もう少し余裕をもって、静かな時間を過ごせるようなスケジュルとしていくのが今後の課題です。
昨日は、
たまプラーザにある、クシャナヨガスタジオへ伺い、ヨガインストラクター養成コース(全米ヨガアライアンス認定500時間ヨガ指導者資格、kSaNa Yoga School認定 SivaRaja Yoga 上級指導者取得コース)の受講生へ、
当院がどういった考え方で、身体と向き合っているのかを講義させていただきました。
10分の休憩を挟んで120分の講義でしたが、受講生の皆さんからも積極的に活発に意見をいっていただき大変有意義な時間となりました。
西洋医学とは、どのような立場で何を目的に医療行為しているのか?
俯瞰的に見るとどのような立ち位置になるのか?
そのことが明確になれば、西洋医学を知らない人が極端に忌み嫌うようなこともないですし、逆に医師のことを神様のように崇拝するような事もなくなります。そして、冷静に西洋医学を「戦略的に利用」することが、可能となります。
このブログでも、何回かご紹介させていただいていますように、冷静に理解することが必要です。
受講生がどのように感じていただけたのか?今後感想が、少し楽しみです。
さて、
先日、私のfacebookタイムライン上で、下記のコメントを尊敬させて頂いている医師の先生からいただきました。
「人間の「感覚」は鋭敏であり、偉大なものですが、ときにはとんでもない過ちを犯すことがあります。「猿も木から落ちる」ことだってあるわけで、科学も完璧ではありませんが、五感、第六感も完璧ではありません。」
このコメントを読ませていただきますと、もしかしたら、
多くの方が私の立ち位置を、このコメントのように人間の感覚を崇拝する立場をとっていると
誤解されているのではないかと感じました。
しかし、それは私の立場の根幹に関わる誤解のため、
今日のこの場で私の立ち位置をはっきりとさせてください。
実際には、
私は、健康獲得へ向けて私に意見を求めてこられる方に、
「あなたの感覚をまず、疑ってみてください。」
という立場から始まります。(もちろん、言葉にはせず、そのような体験をしていただくことが多いです。)
私達が発しているメッセージは「体の声を聴き続けましょう。」です。今の感覚を信じてしまうと、「続ける」という行為はそこでストップです。
コメントにありました「完璧」という気持ちになるには「信じる」行為が込められています。「信じる」という行為は、ものすごく危険です。継続的に謙虚な気持ちで、感覚を聴き「続ける」ことが何よりも必要ということを私たちは強く強調します。
人間の感覚は、非常に頼りないものです。
例えば、ものすごく臭い部屋に急に入れられた場合、最初は、嫌な感じがしますが、そこで一週間泊まりこみで作業をしていると臭いがあまり気にならなくなる感覚はご理解いただけますでしょうか?
そのような一週間程度の話ではなく、何十年と続く日常の習慣の蓄積は大変大きなものとなります。
「今日は少し頭痛がある。けど、仕事がんばろう!」
「今日はすこし肩がこって辛い。我慢して家事がんばろう!」
「腰が痛いなあ。でも仕事休むわけにもいけないし、仕事へ行ってしまえば、少しの痛みは忘れてしまうので、我慢してもう一息がんばろう!」
このように、皆さん、日々感覚を押さえつけて、頑張っている思考習慣はお持ちではないでしょうか?
この思考習慣をお持ちの多くの場合は、「感覚」の声が皆さんの脳、顕在意識まで次第に届きにくくなります。
それが、蓄積されると別の強い症状でまた、皆さんに、体からアピールされてくることになるのです。
また、このように、感覚が低下してしまう場合もあれば、感覚を間違って認識している場合もあります。
初恋の時の一目惚れも、それに近いものがあります。数学など大嫌いだったのに、初恋の相手が数学好きと知ったとたん、初恋の相手だけでなく、数学も好きになってしまうような不思議な体験。
食に関しても同様のことが言えます。
それが、霜降り肉であったり、添加物であることもあります。
その詳細は、過去ネパールで食したステーキに関しまして
以前にブログ記事に書いてありますのでご参考にされてください。
ブログはこちらクリック
つまり、人の感覚は、すぐに低下してしまうし、誤認識をすぐに起こしてしまう極めて怪しいものなのです。
まず、そこが私の出発点となっています。
ここで、「健康」という言葉の定義をさせてください。
私のこのブログ上での「健康」という言葉の定義は、「病気でない状態」ではなく
「全体的な調和のとれた気持ちのいい体の状態」と定義しています。
その「気持ちいい」という感覚の状態になるには、どうしても感覚が狂ってしまった状態では、辿り着けることができません。
そのためには、絶えず聴き続ける、薄皮を剥ぐように、感覚を研いでいくという作業が必要です。
その作業を続けていく過程で少しずつ、身体全体の調和がとれてくる、それとともに心身の調和がとれてくる、
それとともに、ご自身の身体が、地球の自然と調和した状態となる。
自然の波長と、ご自身の体の波長が調和した時、本当に気持ちが良い状態がうみだされます。
ここで重要なことを申し上げます。
その調和のとれた状態というのは、片腕が麻痺した状態であっても、目が見えない状態であっても、糖尿病の状態であっても、どんなに年齢を重ねていても、その状態までたどり着くことが可能ということを強く言いたいです。
そんなの嘘だといわれる方へ質問です。
「重心のない物体をご存知ですか?」
どんなに、いびつな物体も必ず、一点の重心があります。同様にどんな心身の状態の方も調和のとれるバランスポイントは必ずあります。
このことは、人間なら心の底では、皆さんわかっていることです。
当院ではその状態まで、どのように患者さんの心身を近づけていくか?
感覚との現実的な向き合い方をご提案させていただいております。
今回は、私の立ち位置の大切なお話でした。
本日も最後まで落ち付き合いいただき本当にありがとうございました。
治療範囲 | 保険点数 | 自己負担割合 3割 | 自己負担割合 1割 |
身体の深部にある臓器 | 9,000点 | 27,000円 | 9,000円 |
身体の表面に近い臓器 | 6,000点 | 18,000円 | 6,000円 |
以下、講義感想より
・西洋医学、東洋医学の役割が理解出来た。
・潜在意識に働きかけて習慣にする、習慣を作り出すということは、自分の生活の中に
どのようにヨガを取り入れるか、自分がヨガを伝えたい相手にどのように取り入れて
もらうか等考えることができた。
・環境や生活、ストレスと自律神経との関わりが良くわかりました。
・自律神経が身体の不調に深い関わりがあることを知り学びが深まりました。
・頭痛に対しての考え方で、長期的にみていくことが必要というところがが印象的でした。
・何かに例えたり、図など使って説明をしていただけたり、とてもわかりやすかったです。
・頭痛(特に片頭痛)に関して、認識の誤りに気付けて良かったです。
・講義の内容をYouTubeでも拝見させて頂きました。再確認でき、より学びが深まりました。
・身体や心に影響(症状)が出てくるということは、何か原因があるはずだから、
そこを解決しないことには、根本的に解決にならないんだと改めて思いました。
・薬だけに頼らないことの大切さを医師の先生からうかがうことができ、とても
嬉しかったです。
・学ばせていただいた内容を、自分が担当するクラスの中でもいかしていきたいと思いました。
・インストラクターとして自律神経を調えるといううことにもっとアプローチし、
クラスに活かせていきたいと思いました。
・時間をかけて積み上げてきてしまった身体や心の不調は、時間をかけて治して
いくことが大切なんだと改めて認識しました。
・ヨガが不調を抱えている方々の助けになれると再認識しました。
一時的な感覚にとらわれることなく、常に体の声を聴き続けていく継続していくことが大切だと学びました。私一時的な感覚にとらわれないようにしていこうと思いました。
「日々、腰が痛い、肩が痛いのに感覚を押さえつけて頑張る思考習慣が感覚を脳や潜在意識に届きにくくなり、それが蓄積されると〜」というくだりを読んだ時には、まるで自分の事を言われているようでした。
まだ狂った感覚を取り戻すのに苦労しているし、長くすり込まれてきた誤った知識や、これをすると痛くなるなどの恐怖感を頭から追い出す事ができないでいるため、この自分の感覚を疑うということも必要な事のひとつに加えて頑張りたいと思います。
よく若い頃より今の方が調子がいい、今がベスト、というようなサプリメントのCMにでも出ていそうな人がいますが、これは感覚がもう狂っておらず、心身の調和もとれて健康になれた人なのかな、と思いました。
日々見えているもの、聞こえているものの情報はあまりにも少ないのだと感じさせていただきました。
いかなる状態であっても調和のとれた状態に辿り着けるという事に人間の持つ生命力を感じます。
pippy様 ありがとうございます。「日々見えているもの、聞こえているものの情報はあまりにも少ないの」すごい言葉ですね。ありがとうございます。
腰が痛いなどの身体がサインを出してるときに、何で痛いのか身体に確認し、じゃあ温めようなど、自分の身体と常に向き合っていかないといけないのだと、再確認しました。自分自身の健康は何か、身体に問いかけながらいきたいです。
今現在感じている感覚よりも、もっと研ぎすまされた「気持ち良さ」を感じられる可能性があるかもしれないと考えて、体の声を聞き続けようと思いました。
自分では肩こりは感じていないのに専門家の方に凄いこりがあると言われてしまいました。ツボ押ししていただいた後は肩がとても軽くなりびっくりしました。感覚的に、ずっと鉛のプロテクターを背負っていたのを下した感じでした。常に凝り固まっていたのでその状態が普通になってしまうという恐ろしい状況でした。体の声を聴けていなかった事になるので今まで以上に緩める作業を意識して、気持ちのいい状態と悪い状態がもっと明確にわかる感覚を身に着けたいです。
おっしゃるように、一回ほぐれてみると自分がどれだけ気持ちよく過ごせるか体感できますね。それも来院頂いた患者さんには体感されて帰っていただきたいです。