Reality wooden sign with a desert background
こんにちは、
相武台脳神経外科です。
久々に本日ここ相武台近隣は、
気持よく晴れて、
強い暑さが戻りました。
部屋の中にいるには、
気持ちが良いですし
少しそらに秋の香りも感じられて、
安らぎます。
外で活動される方は、
疲れがたまりやすい時期ですので
無理されないでくださいね。

さて、

世の中が混沌としている、、
どんな人が、何を考えてこの世を動かしているのか、
分からない、
至る所で戦争も起きている。
航空機も落ちる。
致死的な感染症の大流行も起こっている。
大地震も何かの兵器によるものかもしれない。

見えない。
怖い。

なにか闇の組織に、搾取されているのか?

大きな陰謀論のなかで動いているのか?

不安で不安に押し潰されそう!
誰かどうにかしてほしい。

 

皆さんは、
このような気持ちに陥っていませんか?
病的に不安な方もいれば、
日々、漠然とした不安を感じている方もいて、
程度の差はあれ、
そのようなに不安を感じている方を、
私の周りで多くお見受けします。
日本全体を考えてみましても、
希望よりも不安感を感じている方が多い私の印象です。

それが、今の日本の社会のムードかもしれません。
その不安感に、かこつけて、
いやらしい犯罪も発生しています。

私は、最近感じます。
そもそも、不安な方は、
世の中の事を、
勘違いしているのでは、ないか?
このような仮説を
最近の自分の経験から感じるようになりました。
一般的な多くの方の潜在意識に共通している
「前提」として
私は下記のような印象を受けます。

「世の中は、「分かっている」ことだけで、そもそも動いて然るべきだ。」
「世の中はそもそも「分かっている」ものなのだ。」

という、前提を
心の声として私は感じます。

もちろん、その人が、
その前提を意識している場合もあれば、
無意識に潜在意識で、
その前提を持っている場合もあります。
それは、学校教育において、
「わかっていること」のように、
科学の法則を教え込まれてきたので、
当然といえば当然ですが、、

そのため、
「分からないことが多い現代社会は不安が多すぎる。」
と感じてしまうようです。

もっと、「わかるように」すべきでしょうか?

科学をもっと発達させて!
情報網をもっと発達させて!
情報を開示して!
インターネットで調べつくして!

欲望には、際限がなくなってしまいます。

その件に関して、最近面白い経験をさせていただきました。

私の実家は、香川県多度津町という町で、
弘法大師の生まれた香川県善通寺市に近い場所にあります。
そのため、帰省時には
ほぼ毎回、
善通寺にお参りにいきます。(雰囲気が好きなので、)
先日、帰省した際、
戒壇めぐりというものを、
初めて体験させていただきました。
それは、本堂の地下へ、入っていきます。
左手で壁を触りながら、前へ進みます。
体験する前は、その事を私は、
知らずに体験してしまったのですが、
職員の方も特になにも説明していなかったし、
ひどく油断していたら、
ほどなく、完全な暗闇になります。
都会で住んでいて、
30数年完全な闇に包まれたことが、
なかったという事をその時はじめて知りました。
目を大きく見開いて、
見よう見ようと必死になっても
一寸先も見えない状況になり、
非常な圧迫感を感じました。

一歩一歩は、すり足になり、
立って歩くと頭に何か、ぶつかるのでは、と
前屈みになり、
圧迫感から不安感が押し寄せ、
思わず、引き返したくなりましたが、
戻るにも暗闇で引き返すのも怖い。
まさか、のんびりとした善通寺で
こんな恐怖体験をするとは!

中継地点で、ひとまず明かりがあり、
少し落ち着き、
そこから徐々に暗闇に
身を委ねる事ができるようになりました。
完全な暗闇が、
あれほどの恐怖とは、新たな発見でした。
どれだけ、
情報の理解を視覚に頼ってしまっていたのか?
弘法大師は、私に教えてくれたのかもしれません。
「目が見えているからといって、
分かった気になるな!」

お話をもとに戻しますが、
文頭にあげた、不安を感じている方、
そもそも、世の中の事を分かったつもりになっているから

ちょっと分からない事があると、
不安になるのでは、ないでしょうか?
私は、これだけは、確信をもっていえます。

「この世の中、完全に分かっていることなど一つとしてない。」

 

科学は、
「ある条件」下での「法則」が分かっているだけで、
この世の中は、
「ある条件」など無限に変化する可能性に秘めている。

西洋医学の薬のなかで、
薬の人体への作用が、
完全に「分かっている」薬はこの世に
一つとしてありません。

この成分があれば、この効果が出る可能性が高い、
体の中でこのような反応をする可能性が
高いことは分かっています。
しかし、なぜその反応をするのか?
なぜを繰り返していくと必ず、行き詰まる。

そもそも 薬の作用が完全に分かっているのなら、
新薬の販売前に莫大な費用を投じての
大規模臨床試験など不要ですよね。
試験しなくても「分かっている」のだから。

無作為大人数の患者さんにこの薬を内服してもらい、
この薬を内服しなかった患者さん群より、
効果があったから、副作用が少なかったから、
販売を認めよう。
薬を処方しよう。
これが、エビデンスに基づく医療の考え方であり、
(EBM:evidence-based medicine

ある条件下での、
「結果」が効果的だったため、
西洋医学で取り入れられる。
でもその際に、結局、
薬の体への反応の仕方は完全には分かっていない。
しかも、その大規模試験自体、
条件がいつまでも同じとも限らない。
そのため、薬発売後の予想外の「副作用」
など事例が発生することがある。
薬の作用そのものは、
実は、ブラックボックスなのです。

薬の作用だけでなく、そもそも、
世の中の現象において、
分かっていることなど一つもない。

自分の思考回路の前提を、
このように置き換えると、非常に楽になり
本当の意味での世界がみえてきます。

では、分からない世の中、どうしたらよいのか?

チャンネルSに出演していただいている
国際関係アナリストの北野幸伯さんの言葉が、興味深いです。

「国際関係を分かりにくくしている原因の一つに、
それぞれの国の本音が、
建前から分かりにくいということが大きい。
しかし、その国の建前の言動で、本音は分からなくても、
その国の(結果としての)行動を分析すれば本音が見えてくる。」

これは、個人レベルの付き合いにおいても、あるいは、
自然現象においても応用可能ですね。
薬の大規模臨床試験も結局はこの考え方なのですが、、

植物と会話できなくても、アスファルトの割れ目から
芽を出している植物をみると、命への欲求を感じる。
世の中は、様々な、
力の均衡で成り立って、それを一々理解しようとするのが、困難。
しかし、結果として、
経済至上主義の世の中が行き詰まりを見せているのは事実。
様々な独裁国家が行き詰まりを見せているのは事実。

その結果としての事実のなかで 自分がどのように生きるのか?
大きく見ると非常にチャンスに満ちている
可能性の宝庫であると気がつく。
ブラックボックスを理解しようと知ればするほど不安になるが、
落ち着いて距離をおいて結果を分析しようとすると
世の中流れが見えそれにワクワクする。

逆も言えます。
これは、健康のバロメータにも使えます。
世の中の原因の分からない悪い事ばかりに目がいく時、
ブラックボックスばかりに目がいってしまう時、
自分の「不幸」の原因をブラックボックスに押し付けようとする
他力本願な不健康な自分がいる。
分からない世の中の中でどのように楽しみを貪るか、ワクワクしているとき、
自力本願な健康的な自分がいる。
自分の、意識の方向性で、
このように病気になる前の自分の健康度も測る事が可能です。

もう一つ言い方を変えることが可能です。
実は、ブラックボックスの中を、
「こうあるべきだ。」と盲信することは、
科学に対する冒涜であり、
科学を中途半端に宗教化している行為です。
実は、今の医療現場でこのような行為は横行しています。
ブラックボックスがわからないと謙虚に、
結果を分析し、その条件下での法則を見つけていくことが、
純粋な科学だと思います。

最近では、世の中の社会現象を謙虚に、
原因と結果から分析し、
それに基づいて戦略的に行動しようとする
動きが少しずつ出てきています。
その方たちは、
リアリストと言われることがあります。

私は、「信じる」という行為が、
今の時点では、
自分の一番、嫌いな行為であり、絶えず、
リアリストでありたいと考えています。

少し話がずれましたが、

世の中を牛耳る悪の組織などいるかどうかは、
問題ではないのです。

結果がどのようになっているのかが、問題なのです。

ブラックボックスの中身を案じるように、
そこをいちいち心配しても

エネルギーの無駄です。

以上が、思考の前提をかえると、
世の中の見え方がまるっきり変わってしまった、
私の体験談であり、
今回の帰省で、
善通寺が、空海が気づかせてくれた事でした。

弘法大師様ありがとうございました。

今回もおつきあいいただきありがとうございました。

 

 

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