「最大限の腫瘍摘出と最小限の手術合併症」相反する目的に挑戦する。
市民公開講座:
今回は、
北里大学脳神経外科主任教授隈部俊宏先生を
当院に再度お招きして
「脳機能マッピング」についてお話をいただきました。
前回のご出演の内容は、こちら。
隈部教授は、ご存知の通り、
悪性脳腫瘍に関して、そして、もちろん患者さんに対して、
比類なき情熱を傾ける孤高の脳神経外科医です。
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人には人の生き方がありますので押し付けるつもりはありません。
「熱くなってんじゃねえよ」と言われる方もいると思います。
でも私は熱く生きてきて何一つ後悔することはありません。
北里大学脳神経外科 HP より 隈部教授の言葉抜粋
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脳神経外科医になられて以来、毎日毎日ただ、ひたすら
患者さんのために、一切の妥協を許さず、
ご経験を重ねられてこられたからこそ
いまでは、芸術的という表現をしてしまうと
語弊があるかもしれませんが、
元来の患者さんの生命エネルギーの
調和を美しく整える、
世界最高峰の治療を日々淡々とこなされております。
その隈部教授からの
普段あまり、触れることのない貴重な情報を
全5回にわたりお送りいたします。
本ビデオ講座を視聴していだだくことで、ご理解頂ける内容な下記となります。少しでも、能動的な作業が加わるとより理解が深まります。下記の質問の回答あるいは、本ビデオ講座を視聴後の感想をコメント欄へ書き込んでいただけますと幸いです。
- 脳神経外科医は、脳の〇〇をよんで、脳の機能を類推している。
- 脳幹の働きとは?大脳の働きとは?
- 体操選手が宙返りできるのは、脳のどこの機能によるか?
- 人類が、大脳の機能を細かく分かるようになった理由とは?
- ペンフィールドの業績とは?
- 脳の中で、運動野からの司令を、伝える配線としての役割りを行っている場所とは?
- 臨床現場で、(手術での摘出の際に)腫瘍とその配線の位置関係がきちんと分析可能か?
- 脳機能マッピングを脳腫瘍の摘出時、世界で初めて利用した医師とは?
- 最大限の腫瘍摘出と最小限の手術合併症という相反する目的をかなえるようにしたテクニックとは?
- Mitchel S Berger教授の1994年発表された1cmルールとは?
- 覚醒下手術において電気刺激が強すぎるとどのようなことがおこるか?
- 覚醒下手術において、極めて大切であることとは?
- 1996年12月5日、日本で初めて行われた隈部教授による覚醒下手術において、術中覚醒下状態を維持できたのは何時間か?
- 現在では、持続的な覚醒下状態を、開頭手術中、何時間可能か?
- 1997年日本で初めての開頭手術術中覚醒下状態を映像で記録した患者さんは、現在どのような状態か?
治療範囲 | 保険点数 | 自己負担割合 3割 | 自己負担割合 1割 |
身体の深部にある臓器 | 9,000点 | 27,000円 | 9,000円 |
身体の表面に近い臓器 | 6,000点 | 18,000円 | 6,000円 |
ただ腫瘍を取り、寿命を延ばすだけでなく、なるべく元の生活に戻れるようにされている努力は凄いと思いました。患者様ときちんと向き合い、接しているからだと思います。治療の成果だけ求めてしまうと患者様の思い描いている状態と、医師が思い描く状態に差が生じ、治療、延命が出来ても患者様にとっては苦痛だったり、生きがいが失われてしまう結果になると思います。医師と患者様のコミニュケーション、意思確認はとても大切だと思いました。
源流様 ありがとうございます。深いところまでみていただき感謝です。
覚醒下で手術できるということがすごいなと思いました。
腫瘍は摘出し、他の部分に与えるダメージを最小限にとどめるということが可能になり、ゆくゆくは本当にピンポイントで腫瘍のみ摘出する事も可能になるのではないかと、こういった先人達の努力と革新に頭の下がる思いです。